孵化機を作った話 自作孵化機でニワトリの卵を温め養鶏の効率化を目指す

こんにちは、菊山です。

先日、先輩農業隊員の協力の元、鶏の卵用の孵化機を作りました。

これにより、ひよこの人工孵化が出来るようになりました。
以下に作った経緯や制作過程、今後の課題をまとめました。

  

孵化機導入を考える

養鶏の活動の効率化のため、孵化機の導入はずっと以前から考えていました。
というのも、せっかく数が順調に増えていっていても、病気が流行り鶏が死んでしまったり、雨季の寒さでひよこが死んでしまったりするため、効率良く数を増やすためには卵をいかに効率良く孵すかがポイントだと考えたからです。

採卵用に品種改良されていない鶏は毎日は卵を産みません。特に気温の低い雨季には、ひよこが寒さにめっぽう弱いこともあり、本能から全然卵を産まなくなります。
また、孵卵のために一度卵を温め始めると、鶏は21日間産卵を辞めます。この期間が勿体無いと思ったからです。

しかし、資源の限られるウガンダ。ヒーターなど欲しいものが手に入らなかったり・・・
加えて、停電のことなどを考えると、全てを電力で賄う孵化機を作ることのリスクなどあり、作成に至っていませんでした。

そんな時に、2年の活動を終え一旦は日本に帰国した先輩隊員の方が、短期ボランティアとして半年の期限付きでウガンダへ帰ってきました。
この方が一時帰国するより以前に孵化機に関する相談をした際、「なるべく電気を使わない仕組みで孵化機の作成を検討している」とのことだったので、お願いして協力してもらいました。

  

孵化機作成の過程

鶏に限らず鳥類の卵の孵化には、およそ37.5℃で一定期間温め続ける必要があります。湿度も関係してきますが温度ほど重要ではなく、50~80%くらいであれば問題ないです。
この環境を維持するために考えられた先輩隊員の孵化機は、インドで作られた孵化機を応用したものだそう。

その仕組みは、灯油ランプで温めをし、温度が上がりすぎた時の空冷にファンを使うというもの。電気を使うのは3Wのファンのみで、それだけの小電力であれば孵化に要する21日間の電力をバッテリー1つで賄えるため、停電知らず。

必要なものはウガンダの首都カンパラで揃えます。
木の板・網・鉄板・麻袋・マット・灯油ランプ・サーモスタット(中国製)・ファン(中国製)・バッテリー。

任地での資材加工は難しいため、事前に木の板は必要な大きさに切ってもらうなど、加工してから運びました。

材料費はバッテリーを除き、全部で6000円ほど。元を取るまでに、結構掛かるかも。

釘を使って木の板を組み立てていきます。

その内側に保温を助ける麻袋をつけます。

トレイを支えるレールをつけ、トレーを二つ(1段目には保湿用の土と水を入れ、2段目には卵を配置する)を設置します。

機械系の配線をし、最後にドアをつけたら完成です。

  

孵化機運転してみる

実際に動かしてみました。

この孵化機では、最大150個くらいの卵を収容出来ますが、今回は試験運転として村を回って集めた25個の卵を入れてみました。

温め期間中は、温度管理のために灯油を切らさず足すのと、湿度管理のために下の段に入れてある砂が乾かないように水を足すこと、ひよこの体が殻に癒着しないように時々動かしてあげる必要があります。

温め始めて10日目、ここで検卵をしました。

ライトを当てて成長の様子を見るのですが、全く変化のないものが8個もあり、残り17個のみがちゃんと有精卵だったと考えられます。それでも温めを続けます。

19日目、予定よりも2日早く、一匹が孵りました。
20日目、新たに3匹が孵りました。
21日目、更に7匹が孵りました。

22日目まで運転をしましたが、残りの卵は孵化する様子がなかったため、運転を停止しました。

結果、25個中11個孵化したので44%と低い孵化率ですが、有精卵の孵化率を見れば17個中11個と65%でした。改善の余地が十分にありますが、自然孵化率が70~80%であることを考えればまずまずの数字でした。

温める卵の収集の際に、人工授精を行なっている会社などから100%有精卵を購入すればそれだけロスも少なくなるのだと思いますが、自分の住んでいるところはそういう会社のある街から遠く離れているので、難しいと思いました。

  

今後の課題

一度試してみて、いくつか改善が必要だと思うところがあったので、書き出します。

孵化機の構造

大きくはないですが、場所によって温度差があるため、温度差がなるべく生じないように、温めを一つの灯油ランプだけでなく、二つで行なってみるなど考えている。

また、卵を定期的に動かす作業を簡素化するアイデアも考えています。

確実に有精卵を購入する

元気な雄鶏・雌鶏を飼っている農家さんから、産卵後2週間以内の卵を買うようにする。また、保存は寒すぎたり暑すぎたりしないところで行なってもらう。

孵った雛の扱い

今回、孵化機を上手く使うことに重点を置いていたため、孵ったひよこの世話の準備を怠り、バタバタしてしまいました。産まれてきた命、雑に扱うわけにいきません。しっかり世話出来る環境を用意して孵化を待ちたいと思います。

損益の計算

これが一番難しいのですが、どの段階で売るのが良いか軽く計算してみたいと思っています。

灯油代、餌代、薬代・・・ 他の動物と違い、卵も売ることが出来るので、どうやって計算すれば良いか笑

個人に使ってもらうというより、シェアしてもらうのが良いのか・・・ちょっと色々考えます

養鶏の活動、こんな感じです。これからもまだまだすることあるようです。これからも頑張ります。

🐓ウガンダで養鶏 トリにまつわるエトセトラ
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