[2019年6月]ウガンダでのエボラ出血熱発症事例について

2019年6月10日。ウガンダ東部に位置し、コンゴ民主共和国(DRC)と国境を接するカセセ県にて、エボラウイルス感染者が確認されました。ウガンダ政府の対応と今後の展望についてまとめました。ウイルスに感染しないためにも、エボラ出血熱や予防策について正しい知識を持って、非常時に備えましょう。

 

エボラ出血熱について

エボラ出血熱は、主として患者の体液(血液・汗・唾液・吐物・排泄物等)に触れることにより感染する疾病です。

また、エボラウイルスの自然宿主は複数種のオオコウモリと考えられており、これらとの接触により感染する恐れもあります。

この「エボラ」という名前は、ザイール(現コンゴ民主共和国)で発病者が出た地域を流れる「エボラ川」からきています。


エボラ出血熱はこれまでに、アフリカ中央部のコンゴ民主共和国、スーダン、ウガンダ、ガボンやアフリカ西部のギニア、リベリア、シエラレオネ、マリ、ナイジェリア、コートジボワールで発生しています。

発症後の致死率は50-90%(型によって異なる)と高く、仮に救命できたとしても重篤な後遺症を残すことがあります。

潜伏期間は2~21日(平均約1週間)であり、この間ホストは感染力を持ちません。
症状は発熱、頭痛、筋肉痛、腹痛、無力症など。出血熱とつけられているが、出血は主症状ではないです。
発症すると2~3日で体調が急速に悪化し、約1週間程度で死に至ることが多い、非常に恐ろしい病です。

エボラウイルスは、世界保健機関(WHO)が定める、病原体の危険性に応じた4段階のリスクグループで、最高のレベル4に属しています。

 

一連の騒動まとめとウガンダ政府の対応

ウガンダ保健省は6月11日、カセセ県ブウェラ病院のエボラ治療ユニットに収容されている5歳の男の子がエボラ出血熱に感染していることを報道発表しました。このカセセ県在住の男の子は、祖父の看病(エボラ出血熱で死亡)のために母親とコンゴ民主共和国に渡航していました。

男の子とその親族は6月9日にブウェラ国境検問所からウガンダに入国し、血液が混じった嘔吐・下痢、筋肉痛、頭痛、倦怠感、腹痛など体調不良を訴え同県のカガンド病院を受診し、その際にエボラウイルスへの感染が疑われたためブウェラ病院のエボラ治療ユニットに収容されました。この男の子と一緒に入国した親族は全員、ブウェラ病院に隔離されています。

この男の子は10日にエボラ陽性が確認され、2日後の12日の朝、死亡しました。

その子の祖母にあたる50歳の女性も発症、死亡し、3歳の弟も発症。

この3歳児と感染の疑いのある5人の収容者はコンゴ民主共和国側の治療センターで治療を受けるため、コンゴ民主共和国側へ戻って行きました(理由は彼の家族のサポートを得るためと、精神の安らぎのためと言われています)。

これにより、ウガンダ国内にはエボラウイルス感染者は居なくなりました。

同6月12日、ウガンダ保健省やコンゴ民主共和国保健省、WHOなどからなるチームがカセセ県にて、国境のスクリーニングや非公式な国境での対策措置について話し合いました。

6月19日現在、ウガンダ国内では新たな発症例は報告されていません。

 

ウガンダでの過去の流行

2000年10月。スーダンとの国境に接する北方地域のグルでエボラウイルスへの感染例が見つかり、そこから南のマシンデイや南西に遠く離れたムバララにまで広がり、2001年までに計425名の患者と225名の死亡者(死亡率53%)を出して過去最大の流行となりました。

この際、他地域への感染の拡大してしまった原因は、グル地区で行われた葬式に参加して感染した者や家族間で感染した者が国内移動してしまったことによります。

死者の清拭や、葬儀の際の死者とのお別れの儀式による血液や体液との接触が感染拡大の原因であったと言われています。

それだけ感染拡大を防ぐためは、封じ込め政策や、接触を避けることが大変重要ということです。

過去の経験を活かして、今回の素早い対応に繋がっているのです。

 

個人レベルで出来る予防

感染すると命を失いかねないエボラウイルス。

ウガンダで生活する自分たちに求められることは、「流行している地域への旅行を控える」ということ。挨拶時の握手や狭い車内で隣の人との接触を避けられないウガンダで、病気の流行っているところに行くことは控えるべきです。

また、野生動物がホストとなる場合もありますので触れないようにしましょう。彼らに国境は関係ないですので。

エボラに限らずですが、傷口や粘膜にウイルスが入り込まないよう注意しましょう(傷口を消毒したり、汚れた手で目を掻かないように)。

人の触るドアノブやスイッチやハンドルなどはウイルスが付着しやすいため、汚れを落とし消毒する必要があります。

手は石鹸をしっかり泡立てて使って綺麗に洗いましょう!無理な場合はアルコール分を60%以上含むハンドジェルも使用可能です。

私たちには上記のような、基本的なことしか出来ません。屈強なアフリカ人でさえ簡単に命を落としてしまうエボラ。僕ら日本人が感染するとひとたまりもないと思います。引き続き注意しましょう。

 

1日も早い終息を願う

ウガンダ政府の素早い対応が功を奏し、ウガンダ国内でのエボラウイルス感染者は居なくなりましたが、隣のコンゴ民主共和国ではウイルスは依然猛威を奮っており、感染者の数は2000人を越えてしまいました。

前週までは800人そこらだったので、すごいペースで増えてしまっています。

ウガンダは隣国からの難民の受け入れを積極的に行っており、国境付近に住む人には家族を国外に持つ人も少なくありません。そこでの移動時に病気などの移動も発生します。

島国日本に産まれた私たちにはピンとこないかもしれませんが、アフリカで活動中の方や旅行者の方は国境を越えての移動の際には注意しましょう。

エボラの1日も早い終息を願っています。

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